(症状と、その克服方法)

4とか9という数字が縁起が悪いと感じる、結婚式は大安が良いと感じるなど、普通の人でも、ある程度は縁起を担ぐものですが、これが行き過ぎた状態にあるのが、縁起恐怖だと言って良いと思います。

ある縁起恐怖の人は、朝起きてから寝るまでに、決まった通りの行動を取らないと気になってしまうということで、歯ブラシを使う回数から、歯を磨く時間、顔を何回洗うか、服は何を着るか、玄関からは右足で出るかといった具合に、自分の取る行動の一つ一つが決めた通りになっているかが気になってしまうということがあるのです。

このため、会社での仕事が上の空になり、ミスや失敗を犯すことが多くなるという、現実的な問題が起こっていることも多いものです。

なお、純粋な心の病気である、統合失調症の場合も、縁起恐怖と同じような行動を取ることがありますが、この場合は、縁起恐怖に悩んでいる時とは違い、何の葛藤も感じていないものなのです。

しかし、強迫観念症から来る縁起恐怖の場合には、自分自身でも馬鹿げたことをしていると、本人が気づき、心の中に葛藤を持っているのが特徴だと言って良いと思います。

ただ、この縁起恐怖も、その根本原因は神経症から来ていますから、森田療法の考え方を身につけていく中で、縁起に対するとらわれが薄れてくることで、少しずつ改善してくるものなのです。

ただ、このためには、ある程度の時間が必要になってきます。

つまり、薬を飲んだり、催眠をかけてもらえば、これですぐに治るという単純なものではないと言えるのです。