(症状と、その克服方法)

自分がエイズやインフルエンザなどの伝染病にかかったのではないかと不安になることは、誰にでも、その時の状況によっては起こることですが、この不安が慢性化しノイローゼ状態になり、常に、エイズやインフルエンザになったのではと不安になっているのが伝染病恐怖の症状だと言えます。

ガンなど直接命に関わるような病気になったのではないかという不安にとらわれた状態が、ガン恐怖や癌ノイローゼなど、疾病恐怖と言われているものですが、この病気の対象が伝染病に限定されているのが、伝染病恐怖だと考えて良いと思います。

伝染病の場合、人混みの中で病気が移る可能性が大きいために、通常の疾病恐怖の場合よりも症状を感じる機会が多いものなのです。

そして、このために一年中マスクが手放せないという人もいます。

また、外出から戻ったら、お風呂やシャワーで体をきれいに洗わないと気が済まないという人も、中にはおります。

この場合は、一見、不潔恐怖症と同じ行動を取りますが、その元になっているキッカケが病気の予防ということになるのです。

このように、同じ強迫行為を取る場合でも、何のために強迫行為を取るかで、症状の種類が変わってくるものなのです。

しかし、この伝染病恐怖の症状も、その根本原因は神経症から来ていますから、森田療法の考え方を身につけていく中で、症状に対するとらわれが薄れてくることで、少しずつ改善してくるものなのです。

ただ、このためには、ある程度の時間が必要になってきます。

つまり、イメージトレーニングをしたり、薬を飲めば、これですぐに治るという単純なものではないと言えるのです。