人工知能学会
知識流通ネットワーク研究会(二種研究会)

1.研究会発足の趣旨

最近,BlogやSNSに代表されるように,コミュニケーションの活性化や情報交換等を目的として,企業や消費者を中心に,社会の様々な場面における新たな情報技術の活用が進んでいます.これら取り組みの多くは,情報通信分野のものであり,日本各地におけるインターネットの利活用を促進し,地域の情報化に貢献してきました.
このように社会や企業におけるコミュニケーションのデジタル化の急速な進展に伴い,コミュニケーション内容もまたデジタル化されています.このことはこれまでその場で消費されたり,消失していた情報がデジタル化されネットワークによって記憶されるようになってきたことを意味しています.したがってこれまでは観測することが困難だったり,高いコストが必要だったコミュニケーションの内容やプロセスがネットワークによってデジタル化されることで,自動的に分析できるようになってきたと考えられます.
デジタル化されたコミュニケーションでは,人間の知的創造や意志決定行為を支援する知識情報処理技術の活用が求められています.
しかしながら,BlogやSNSを活用した企業や社会におけるデジタル化されたコミュニケーションに対するAI技術の活用事例は数少なく,また適用手法に関する議論も不足しています.たとえば,ソフトウェア開発分野では,熟練者が持つ経験知識の伝承が課題となっており,コミュニケーションのデジタル化によって業務分野ごとに整理・共有される知識をプロジェクト間で共有することにより知識流通が効率化できる可能性があります.
このようなコミュニケーションのデジタル化が知識流通にどのような影響を及ぼすのか,そして知識流通をさらに促進するためにはどのような取り組みが必要になるのかなどの課題についての知見を共有することが重要ではないでしょうか?

2.研究課題の範囲

実社会に知識流通ネットワークを応用する観点,実アプリケーションに起因する課題を扱います.特に、知識の創造から流通コミュニケーショプロセスに関する課題およびそれらのモデルについての研究課題を抽出し,解決することを目的としています(図1).

関連するキーワードを以下に示します.
(1)知識の創造プロセス
・ICTを活用したオープンイノベーション
・知識創造環境
・知識発見
・知識創造デザイン
・オープンコミュニティによる共同作業支援
・知識生産性向上
・プロファイリング
(2)知識の流通プロセス
・SNS、Blog等に代表されるWeb2.0のビジネス活用事例
・知識流通マネジメント
・組織オントロジとその標準化
・未来オフィスにおけるIT最適設計
・Webマーケッティングとビジネスモデル
・セキュリティおよびプライバシ
・口コミ情報や風評の流通伝播モデル(ワードオブマウス)
・ロングテール
(3)知識流通ネットワーク・モデル
・ソフトウェア開発におけるコミュニケーション・モデル
・スモール・ワールド・ネットワーク
・知識流通ネットワークの可視化技術
・正統的周辺参加(Legitimate Peripheral Participation, LPP)
・ICTが知識流通に与える効果・影響
・知識流通の品質尺度、メトリクス
・ フィールドワーク

3.研究会運営組織

主査: 名古屋大学 教授 山本修一郎
主幹事:NTTデータ シニアエキスパート 神戸雅一
幹事:富士通研究所 部長 岡本青史
幹事:NTTデータ シニアスペシャリスト 桑田喜隆
幹事:富士通研究所  青山浩二
幹事:東京学芸大学 准教授 櫨山淳雄

4.連絡先(電子メール)

sig-ksn[at]googlegroups.com([at]を@に変えてください)
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